【1代目ネゥト】46~50話

neuto46【第46話】
やだ……なんでこう、浜に来るとアルヴィンに会うのかな?
偶然もここまで来ると運命まで感じそうよ……なんて。
しばらくするとアルヴィンは私に気が付いたようだった。その表情はどこか青みがかかっているような……?
「どうしたんだよネゥト!!そんなに泣いて……!」
…泣いて……?
そう言われて自分の頬にふれると指先にしずくがついた。
やだ……私ったら…いつの間に……?
「……ゴタさんと何かあったの?」
「…………」
ゴタと………
その名前を聞いたら、また黒い渦が胸の中で音を立て始めた。
「………ねぇ……アルヴィン……?」
「なに?」
「あたしって……つまんない女なのかな………?」
そして、あたしは大声をあげて泣き始めた。


neuto47【第47話】
どれくらい泣いていたのだろう。あたりは少し暗くなり始めていた。
横を見ると、少し心配そうな顔でアルヴィンが私を見つめていた。
「……少しはすっきりした?」
泣き止んだ私に気が付いたのか、アルヴィンはささやくように聞いて来た。
「うん……ごめん。ついててくれて…ありがと……」
二人の間に少しの沈黙が流れた。
「少なくとも……ボクはさ」
「……え?」
「少なくともボクはネゥトと一緒にいて楽しいよ……ボクじゃ不満かもしれないけど」
「ん~ん。そんなことない。そう言ってくれて…嬉しいよ」
本当にそう思った。冷えていた気持ちが暖かくなってくる。
………と、ふとアルヴィンが私の頭をずっと撫でてくれてたことに気が付いた。


neuto48【第48話】
「きゃっ!!ごっごめんアルヴィン!!」
私はあせって頭の上にあったアルヴィンの手をどかした。
「本当にごめん!!私が泣きついたばっかりに!!彼女さんに見られたりしてないよね?あ~~もう!どうしよぅっ!!」
私はあせって変な汗が吹き出てきた。
「………大丈夫だよ。そんなこと。」
「良くないよ!!アルヴィンってばそんないい加減な人だっけ?もう!」
「どうせ……もう半年近く会話さえも交わしてないし」
「………うまくいってないの……?」
「……まあね」
そういえば、アルヴィンがデートをしてるとこなんて見たことない。それどころか女の子と会話してるところでさえ………
「………じゃあ……寂しいね……」
「……まあね」
アルヴィンとの間に変に緊迫したような空気があった。


neuto49【第49話】
……アルヴィンも彼女とうまくいってないんだ……
そう思うとなんだか胸の中が少し疼くような感じがして、『アルヴィンを元気にしてあげたい』…って気持ちが私を焦らせた。
でも……どうしたら………?
「そっそうだ!!寂しいもん同士どっか遊びいっちゃう?ぱ~~っと過ごして気分スッキリvv」
「…………」
(ど、どうしよう!!アルヴィンノーリアクションだよ!!冗談が過ぎちゃったのかな?(汗))
「なんてね★じょ~だ……」
「いいよ。明日行こう。」
アルヴィンは私の言葉を遮るように答えた。
「明日、大通り南で待ち合わせよう」
「えっあっちょっちょっと!アルヴィン!!今のはじょう……」
「約束だからね!」
アルヴィンは私のフォローも聞かずに去って行ってしまった。
「………」
え、えええぇ~~~!!!
ちょっとアルヴィン!!人の話ちゃんと聞かないで去ってかないでよぅ!!
ああああああもう、今日の今日でどうしよう~~~!!
さっきとはまた違う変な汗が吹き出てきた。


neuto50【第50話】
仕事場に行ってまたアルヴィンと会うのも気まずかったので、私は家に帰って来ていた。
あ~ああ~~ああ~~~もう!!!なんでこんなことになってしまったの!?…って私が原因なんだけどさぁ……
だって、私とアルヴィンは友達よ?そりゃね、格好いいとか優しいとか、気が合うとか、そういう風に思うけどさ……だからって二人で改めて出かけるのってどうよ?失恋遠足?傷のなめ合い?
アルヴィンも何を考えてるのよ………
「第一、今日の明日でさ……」
そう口に出して、今日、ゴタに「つまらない」と言われたことを思い出した。でも、さっきのような胸の痛みはほとんどなかった。思いっきり泣いたのが良かったのかな?それとも……
「それよりも!!明日どうすんのよ!!」
すっぽかすわけにもいかないし出かける準備はしとかないと!!
ええ~~っと何からやればいいんだっけ?
そうして混乱の夜は深けていった。

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