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【1代目ネゥト】51~55話

neuto51【第51話】
12日。
日付けが変わっても空が明るくなり始めても、一向に眠れる気配はなく、とうとう朝を迎えてしまった。
だって…ねぇ?
今日はなぜかアルヴィンと二人で出かける約束をしてしまった。
私は冗談のつもりだったのよ?なんだか重い空気を明るくしようと思ってただけだし、ゴタにひどいこと言われたからって浮気してあてつけようとか思ってもいない。だってそんなことしたって空しいだけだし
………まあそれは置いといて。
友だち同士とはいえアルヴィンは男性なわけで、二人で出かけるだなんて……そんなこと………
第一アルヴィンだってどういうつもりで今日は……
そんなことをブツブツと考えていたら、一睡もできなかった。
もう朝だっていうのに………
ん……?…朝……?
「やっば~~い!!何も用意できてないよ~~~!!!これじゃ遅刻しちゃう~~~!!!!!!」
私は急いで身支度を始めた。


neuto52【第52話】
身支度の最終チェックもそこそこ、私は家を飛び出した。
ただでさえ寝不足でお肌の調子も最悪なのに、メイクもおろそかで、しかも遅刻するだなんて!!!!!
大通り南に着くと、案の定アルヴィンはすでに待っていた。
「あ、アルヴィン~~~~!!!!!」
「!……おはようネゥト。急いで来たの?そんな息きらして……」
「ご、ごめんアルヴィン~~!!!私ってばなんだか全然寝られなくて……しかも遅くてぐちゃぐちゃだし……」
「いいよ。来てくれただけで嬉しいから。」
「良くないよ!!!……だってさ、肌もボロボロだし、髪だってイマイチだし、一緒に歩くアルヴィンに申し訳なくて……う~~」
アルヴィンを見たら本当に涙まで出そうになってきた。だってアルヴィンはきちんとした服装してるし、髪だってちゃんと整えられてる。時間だって余裕を持って出て来たんだろうと思う。なのに……
「大丈夫。ネゥトは今日は特に可愛いよ。」
「嘘つけ~~!!なぐさめなんていらねぇやい!!」
「はっはっは!!可愛い可愛い。ほら行こう」
そう言って私たちは歩き出した。


neuto53【第53話】
それにしても、なんでアルヴィンは私の冗談の誘いをOKしたんだろ?
聞いてみようかな?…でも、なんだかちょっと恐い気がする。
なんでかわからないけど……
「ネゥトはさ……」
「ヘっ……?」
アルヴィンが急にしゃべりだしたから、私は思わず声が裏返ってしまった。
「僕と一緒にいて楽しい?」
「え……?何?急に……?」
「……僕はね、いつもネゥトと一緒にいて楽しいよ。こんなに会話がはずむ女の子と出会ったのは初めてじゃないかとも思った。」
「そ、そうね。私もアルヴィンとすごく気が合うなって思う。」
「そう?それじゃ僕だけが思ってたわけじゃなかったんだ、良かった。」
………アルヴィンは一体何が言いたいの……?
それが言いたかったの……?
「ネゥトといると、あまりにも楽しくて、もっともっと一緒にいたいなって思うんだ。ずっと…一緒にいられたらいいなって……」


neuto54【第54話】
「アルヴィン……や、やだ。改めてそんなこと言われるとなんだか照れるじゃないの~…」
今までアルヴィンと一緒にいて、感じたことのない緊迫感に私はなんだかいたままれない気持ちになった。
さっきから心臓がバクバクいってて、呼吸もうまくできない。
「ネゥト…」
恐る恐るアルヴィンの方を向くと、笑顔が消え、真剣なまなざしをしていた。
「初めて会った時、かなり印象的だったけど、もし、ゴタさんより早く出会えてたらって……何度も思った。」
「………っ」
「だけど、やっぱりネゥトには笑顔でいて欲しかったから僕は相談役をしてて……でも、ずっとモヤモヤしてて……」
「………」
「……僕、ネゥトが好きなんだ。恋人になって欲しい。」
その言葉を聞いたとたん、私は心臓が胸を打ち破って出てきそうになった。


neuto55【第55話】
「あ………」
頭の中まで心臓の鼓動が伝わってきたのか…?ドクドク、ワンワンいっている。
私……私………は……?
アルヴィンのこと……?
ゴタは……?
私にとってのこの二人って……どんな存在なんだろう……?
考えようとしても、頭がガンガンしてうまく整理ができない。
ーーーもっともっと一緒にいたいーーー
さっきアルヴィンの言った言葉が急に思い出された。
もし、ここでアルヴィンの告白を断ってしまったら………もう二度と友だちにも戻れない……?
プルトに移住してきて、これからもここで生活していくのに、アルヴィンがいなくなってしまったら……私は……?
不安な気持ちも、楽しさも嬉しさも、誰に打ち明けたらいいの……?
……そんなの………!!
「…………っだ」
「……え?何?ネゥト」
「もし……ずっと一緒にいたいと想う気持ちを……好きと言うなら……私はアルヴィンが好きなんだと思う。」
そして私は、アルヴィンの恋人になった。

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